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--- 翻弄の果て ---

約半日後、春香さんはやっとの事でお客様のお相手から解放され自由の身となりました。
店長からはそのまま帰宅して構わないと言われていましたが、何かを感じた春香さんは、自宅へ向いていたその脚を止め再びお店へと向かっていました。

『な・・・・なんであんなところに里美がいたの? いくら家からそう遠くない場所といっても、あまりにもおかしいわ。それに、お客様がわざわざあのホテルを選んだという事自体不自然だし・・・・・』
そんな不可解さを感じながら、1時間程で春香さんはお店までたどり着きました。
誰にも姿を見られないように裏口からそっと事務所のドアの前まで歩を進めると、事務所の中から店長と聞き憶えのある声・・・・そう、先程までお相手をしていたお客様の話し声が聞こえて来たのです。春香さんは、そっと耳をそばだてました。
「上手く事を運んで下さったようですね?」
「はい、手順どおりです。ホテルに入る時、すぐ目の前に奥さんがいたものだから春香の奴、目を白黒させてましたよ」
「私が事前に奥さんに電話を入れておきましたからね。あの時間にあの場所にいると面白い光景が見られますよ・・・・と」
「店長も残酷な人だ。女の姿をした自分の夫が男に肩を抱かれてホテルへ入って行く・・・・そんな姿を見せられたらどんな気持ちになると思います?」
「いや、私は単にあの方に大金を積まれて頼まれただけ。全てはあの方の策略だから・・・・・」
「それは、私だってそうですよ。店長から大金を頂いて頼まれたから引き受けたまでです。それにしても、大神隆造とか言いましたっけ? その依頼主。なんで整形やら報奨金やらと、春香にそれ程まで大金を掛けるんでしょうかね?」
「まぁ、こちらとしては頼まれた事を実行するだけ。お金さえ懐に入ればそれでいいとしましょう」
『そ・・・・そうだったのか。全ては大神隆造の仕業。ここで働いている事まで知っていたなんて、きっと「十二院房」を出た後も執拗にわたしの様子を窺っていたに違いないわ』
二人の会話を立ち聞きした春香さんは、やっと今回の出来事の謎を解く事が出来ました。
『しかし、そこまでするなんて、大神隆造はいったい何を企んでいるの・・・・・?』
春香さんは急に奥様の里美さんの事が気になり出していました。
午前中のいざこざもあり、奥様と顔を合わせる事に春香さんは恐さを感じていましたが、今は奥様に全てを話して理解して貰うしかないと思い始めていました。
『まずは家に戻って、里美とじっくり話し合おう。わたしは全てを隠そうとし過ぎたんだわ。話せばきっと分かって貰える・・・・きっと』

心身共にかなりの疲労を感じていた春香さんですが、やっとの事で自宅マンションまで戻りました。
いつもならお店からの帰宅途中で男の姿に変身するのですが、全てを打ち明ける決心をした事で、今日は女の姿のまま帰宅しました。
「里美、戻ったよ」
家の中に入り奥様に声を掛けた春香さんですが、どの部屋からも反応がありません。
『出かけているのかしら? でも、靴とかは玄関にあったし・・・・・』
そう思いながら、ふと浴室を見ると灯りが点いていました。
「里美、お風呂に入っているの?」
急いで浴室の前に行き、そう声を掛けましたが何の反応もありません。
「ガチャッ!」
春香さんは、ゆっくりと浴室のドアを開けてみました。
その瞬間、春香さんの全身に戦慄が走りました。
奥様の里美さんが、首から血を流して倒れていたのです。
「里・・・・里美ーーーっ!」
見ると、右手にはカミソリが握られていました・・・・自殺です。

この時、奥様の左手には二人が一緒に写っている新婚当時の写真が握られていました。
そして、その表面には赤いマジックで「もういや!」という文字が・・・・・。

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08/12|女装子十二陰棒コメント(2)トラックバック(0)TOP↑
この記事にコメント
あらら(汗)
わかってはいましたがちと辛い話ですな。
自殺は………
From: 緋目 * 2008/08/12 17:11 * URL * [Edit] *  top↑
コメントありがとうございます
このあたりの展開は、すでに「人工美女の館」本編の中でちりばめてあるのでお分かりの方が多いと思います。このお話「十二陰棒」は「人工美女の館」のサイドストーリーという事で、二つのお話が徐々に近づいて来ております。二つのお話が合体・・・・その時が「人工美女の館・第二部」のスタートとなります。
From: ひとみ絵里 * 2008/08/13 09:19 * URL * [Edit] *  top↑
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 ひとみ絵里

Author: ひとみ絵里
性 別 :  人工微女

初めてスカートを穿いた日が私の誕生日です。ちなみに、小説の中で時々登場するめぐみ(恵一)のイメージ画像のモデルは一部を除いて私自身です。

    ♥ お話について ♥
このお話はフィクションです。お話の中に登場する人物名・会社名などはすべて架空のものです。また、このお話の著作権や私自身の画像に関しては、すべてわたし・絵里に帰属致しますので、無断で転載やご使用なさらないでくださいね。

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