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 第9話 暗転 

「どうやら奥まで入ったようだね?」
「は・・・・・はい」
 はにかみながら恵一が答えた。
「12~13センチは入っているみたいだね。一般的な手術だと、その程度の奥行きを作り出すだけでもとても苦労するんだけど・・・・・」
 僅かに膣口から飛び出た棒の長さを見て洋祐が言った。
「大変だと思うけど、一時間くらいこの状態でいてくれるかな?」
「このまま・・・・ですか?」
 恵一が力ない声で洋祐に尋ねた。
「そうだよ、癒着を防ぐ為にね。それを一日に数回繰り返す、それがダイレーションという作業なんだ」
「大変なんですね・・・・・いろいろと」
「あぁ、大変だよ」
 ・・・・・と洋祐が言った次の瞬間だった。
「バタン! めぐみ、見舞いに来てやったぞ」
 突然、大きな声と共に隆司が病室のドアが開けて入って来た。
「あっ!」
 一瞬遅れて隆司の姿を目にした恵一は、慌てて枕元に置いてあるタオルを掴み、白いダイレーターが僅かに顔を出した股間部分を覆い隠した。
「おぉ、今ちょこっと見えていたのがダイレーターっていうあそこへ入れる棒か? 見事に収まっていたじゃないか。それにしても、おまえのあそこがそんなになっちまったなんて、まったく驚きだよな・・・・・」
 病室にいきなり入って来て喋りまくる隆司に、一瞬、病室にいた二人は呆気にとられてしまった。
「おい、隆二君! 病室にいきなり入って来るなんて、めぐみさんに失礼だろう。大体、何でここへ来たんだ!? 君には何の用事もないはずだ」
 隆司のあまりの言動に、洋祐が怒りを露わにした。
「そう怒らないでくださいよ、洋祐兄さん。隆一郎兄貴からめぐみがダイレーションの指導を受けているって聞いたもんだから、心配になって見に来てやったんじゃないですか」
「何を言っているんだ、ダイレーションは見世物じゃないんだぞ。めぐみさんに謝りなさい!」
「分かったよ、謝ればいいんだろ。済まなかったな、めぐみ」
 別に悪い事などしていないと思っているのだろう。その謝り方は、まるで人を小馬鹿にしたような言いまわしだった。
「さぁ、謝ったのならさっさと出て行きなさい。ここは興味本位で来るところではない」
「分・・・・分かったよ、帰るよ。帰ればいいんだろ!」
 洋祐に叱られ、隆司はふて腐れて病室から出て行った。
「・・・・・・・・・」
 嵐のように突然襲った出来事に、恵一はしばし呆然としていた。そして、恵一に改めて謝罪しようと思った洋祐も、恵一の力ない姿を見て瞬間的に言葉を失ってしまっていた。そんな一瞬の沈黙を、恵一の言葉が破った。
「・・・・洋祐さん」
「何・・・・何だい?」
「わたし・・・・・わたし、もう嫌です! わたしは見世物じゃありません。ダイレーションが大事な作業だという事は十分に分かりました。こんな身体になってしまったら、やらない訳には行かないんでしょ? だからやります。で・・・でも、もう人前ではやりません。わたし一人だけでやります。駄目ですか? このお願いって駄目ですか?」
 涙ながらに恵一は洋祐に哀願した。この時、恵一は激しい怒りと共に大きな屈辱感を感じていた。それは、強制的に女性化を強いられた時から生まれていたものではあったが、身体を完全に女の姿に変えられてしまい、しかも、その姿を高校の同級生だった隆司にからかわれた事で一気に増大したのだ。
「ごめんね、めぐみさん・・・・・こんな事になってしまって。いいよ、一人でやっても。患部の洗浄と消毒さえ済ませれば、あとは一人でも出来ることだから」
「すみません、洋祐さん。我がままを言って・・・・・」
「いいんだよ、それは。ただ、一つだけこれだけは必ず実行して貰いたい事があるんだ」
「実行?」
「ダイレーターを挿入する時には、必ずこのゼリーを塗布して貰いたいんだ。挿入しやすくするという意味もあるんだけど、それ以外にある薬効成分も含まれているのでね」

 そう言って、洋祐はケースの中に置いてある茶色いガラス製の容器を恵一の目の前に差し出した。

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09/04|人工美女の館 (第二部)コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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 ひとみ絵里

Author: ひとみ絵里
性 別 :  人工微女

初めてスカートを穿いた日が私の誕生日です。ちなみに、小説の中で時々登場するめぐみ(恵一)のイメージ画像のモデルは一部を除いて私自身です。

    ♥ お話について ♥
このお話はフィクションです。お話の中に登場する人物名・会社名などはすべて架空のものです。また、このお話の著作権や私自身の画像に関しては、すべてわたし・絵里に帰属致しますので、無断で転載やご使用なさらないでくださいね。

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